
デリヘル業界の抱えるジレンマ
デリヘルという職種は無数の矛盾において成り立っています。
元々、店舗型ヘルスやホテルヘルスの新規出店規制の流れで普及した、いわば「隙間産業」なので、どうしてもそこに矛盾が生じてしまうのでしょう。
店舗型にはドライバーや自宅・ビジネスホテルなどへの出張もありません。
デリヘル特有のトラブルも多いのです。
今回は「デリヘルの矛盾」というテーマで店舗運営の抱えるジレンマを解説します。

矛盾①「遊びに来ているお客様」と「仕事をしている女の子」
お客様はお金を払って遊びに来ています。そのお客様を接客するというのが女の子のお仕事です。
遊びに来ているお客様はもちろんデリヘルですから、下心があります。
「本番したい」「外でデートしたい」などと考えています。
そしてそれを受け止めるのが女の子のお仕事ですから矛盾(温度差)ができます。
カラオケに行って「マイクは大事に扱ってくださいね」ボーリングに行って「球は優しく投げてくださいね」
こんなことを言ってはお客様はシラけてしまいます。
本当に難しいお仕事ですね。
矛盾②フロントとドライバーの溝
どこのお店でもフロントスタッフとドライバーは敵対することが多いです。
フロントが指示する立場ですから、上下関係を感じたり、使われている感じがするのでしょう。
そのような背景で様々な細かい問題が起きてしまいます。
代表的なのが「ドライバーの発する愚痴」です。
ドライバーは自家用車を持ち込みで働いていますから、普段より饒舌になるのでしょう。
女の子も優しく話を聞いてくれるのでついつい愚痴を言ってしまうのでしょう。
そして、同じようにフロントに対して不満がある女の子もいます。
ドライバーと女の子が一緒になって愚痴を言っている間に店の中の雰囲気はどんどん悪くなります。
そんなお店では女の子は続きませんからどんどん女の子が退店していきます。
その結果、ドライバーの仕事も無くなり、お店の売り上げも落ちてしまうのです。
これは愚痴を言われるフロントが悪いのでしょうか?愚痴を言うドライバーが悪いのでしょうか?
矛盾③客単価は変わらないのに年々、経費が上がっている
デリヘル店の負担する経費は年々高騰しています。
代表的なのが「広告費」です。
5〜10年ほど前までは地元の有名サイトに広告を載せていればそれなりに集客できていましたが、今では風俗情報サイトも多様化し、各サイトのコンテンツも増え(写メ日記や動画など)それにともない年々広告単価が高騰しています。
10年前では大手でも平均30万円ほどだった営業広告費も、今では100万円を超えている店舗も少なくありません。
さらに、「出稼ぎ」がメジャーになってからスカウトマンをまとめる「プロダクション」という形態が普及し、スカウトバックと呼ばれる紹介料が高騰しています。
これも10年で10%ほどアップしているようです。
矛盾④禁煙者と喫煙者の棲み分け
時代の流れなのか、風俗業界でも、タバコを吸わないお客様・女の子・ドライバーも増えています。
それに伴い「禁煙車のドライバー」「待機室や移動中の車のタバコ臭」「お客様からのクレーム」なども急増しています。
しかし、完全に禁煙にすると人が足りず、対策に困っているお店も多いようです。
矛盾⑤お店の女の子やドライバーに対してのスタッフの数
私の経営していたデリヘルでは、女の子が約70人・ドライバーが20人に対して、フロントスタッフは8名でした。
お店のオペレーションを担当するフロントスタッフに対して、カバーしないといけない人数が多すぎるのです。
なので、女の子一人ひとりのNGエリアや送り場所、ドライバーの勤務時間などを把握し、周知するのが非常に大変でした。
女の子からしたら、「なぜいつまで経っても撮影予定を組んでくれないの?」「なんでNGエリアの仕事を取るの?」と思うのは当然ですが、実際のところ、一人ひとりの情報を覚えることはできないのです。
新店や個人店ではあまりないかもしれませんが、お店の規模が大きくなると「女の子を大事にしてないわけではなく、悪気がないお店」でも、このような問題は起きてしますのです。
こういう話ではコンパクトなお店は有利だと思います。
まとめ
いかがでしたか?
今回ご紹介した例は、どこのお店でも悩んでいることばかりだと思います。
様々な矛盾を抱えるデリヘル店ですが、これを解消していくことで他店と差がつきます。
ぜひ、様々な問題を工夫して解決していただければと思います。
